DEGO ( 2000BLACK)
ロンドンに生まれたdegoは、サウンドシステムや海賊放送でのDJ活動を経て90年に 〈Reinforced Records〉の設立に参加し、4HEROの一員として実験的なハードコア・ブレイクビーツの リリースを開始。やがて4HEROはdegoとMarc Macの双頭ユニットとなり、タイムストレッチング等 画期的な手法を編み出しドラムンベースのパイオニアとなる。傑作「Parallel Universe」(94年)、 「Two Pages」(98年) 以降4HEROはドラムンベースのフォーマットから脱却し、「Creating Patterns」 (01年)、「Play With The Changes」(07年) で豊潤なクロスオーヴァーサウンドを打ち出す。degoは TEK9名義でダウンテンポを追求したりと、オープンマインドかつ実験的な制作活動は多岐に及び、 98年に自身のレーベル〈2000Black〉を始動、ブロークンビーツ/ニュージャズの潮流を生む。 Kaidi TathamらBugz In The Attic周辺と密に交流し、DKD、Silhouette Brown、2000Black各名義 による共作アルバムを制作。11年には1stソロアルバム「A Whaʼ Him Deh Pon?」を発表、ジャズ/ ファンク/ソウルへの深い愛情を反映した傑作となる。その後も精力的な活動を続け、12年に 「Tatham, Mensah, Lord & Ranks」を発表。14-15年、盟友Kaidiとの共作をFaltyDLの〈Blueberry〉、 Floating Pointsの〈Eglo〉、Theo Parrishの〈Sound Signature〉等から立て続けにリリース。15年には dego名義の2ndアルバム「The More Things Stay The Same」を〈2000Black〉から発表、21世紀の ハイブリッド・ソウルミュージックとして喝采を浴びる。 そして17年にはかねてから試行錯誤を重ねて きたライヴ活動をdego & The 2000Black Familyとして本格化し、名門Jazz Cafeでの公演を成功させる。 またdego & Kaidiのアルバム「A So We Gwarn」を〈Sound Signature〉から発表、ルーツに深く根差し ながらも未来のビートへの飽くなき探求を続け、UKブラックミュージックの新しいスタンダードとなる。 19年には3枚目のdegoのソロ・アルバム「TOO MUCH」をリリース。ハウス/ブロークンビーツ/ソウル/ アフロ/ジャズ/ヒップホップ等を飲み込んだ、職人degoならではのジャンルをクロスオーヴァーした 珠玉のサウンドとなっている。 更には、2021年 Lord & dego 「Lord & dego 」、dego「The Negative Positive」、2022年 Lord & dego 「Lord & dego 2」そしてʼ22年9月にはdego名義通算4枚目となるニュー・アルバムを リリース予定。9月にはリリースに合わせて3年ぶりの来日ツアーも行う予定。コロナ禍においても勢いは むしろ加速するばかりのdegoは、今後もシーンの引率者として君臨し続けるであろう。